皆様こんにちはTEAM ABE MOTORS監督の米澤です。
今回は7月2日(予選日)から7月3日(決勝日)に栃木県のモビリティリゾートもてぎで行われましたラウンド3のレポートをお届けします。
今回のコースは以前「ツインリンクもてぎ」と呼ばれておりましたが、2022年3月より「モビリティリゾートもてぎ」に名称が変更されました。コースの特徴はオーバルコースとロードコースの2つのサーキットを併設している珍しいサーキットです。但しオーバルコースは2011年の震災以降は運用されていません。施設内にはホテル、遊園地、ホンダコレクションホール(自動車、オートバイの博物館)やジップライン、キャンプビレッジ等様々な施設があります。
コース全長は4.801mで、レイアウトは直線→ブレーキ→中低速コーナーを繰り返す、いわゆるストップ&ゴーのサーキット。ブレーキはフルブレーキが多く、タイヤの摩耗とブレーキに厳しく、抜きどころの少ないサーキットとなります。この暑い季節での今回の開催、タイヤとブレーキが厳しいのと同時に、ドライバーやエンジンへの負担も多く、どんな戦いになるのでしょうか? 不安と期待を持ってサーキット入りをしました。
さて、今回のドライバーを紹介します。JCWクラス#57号車のドライバーはスポーツランドSUGOに続き2回目のドライブとなります、天田亮選手となります。普段はMINI世田谷のメカニック・スーパーバイザーを努めています。なんともてぎの走行経験は無く、シュミレーターで練習したのみで、ぶっつけ本番となります。どんな戦いを見せてくれるでしょうか!? 続いてクーパーSクラスのドライバーは、天田選手同様SUGO以来となる2回目のドライブ、田中瑞起選手です。普段は大阪のBMW、MINI専門ショップのメカニックです。田中選手は7月8日に非常に短い時間でしたがもてぎでドライブする機会がありましたが、十分には走り込めてはいません。共に難しいチャレンジとなりますが2名のドライバーで上位を目指して頑張ります!!
#57号車 天田亮選手 ↓ ↓ ↓ 初めてのもてぎでどんなドライビングをするのか注目です。 #36号車 田中瑞起選手 ↓ ↓ ↓
さて今回のトピックはクーパーSクラスの#36号車は今回のもてぎ戦に向けて、マシンのアップデートを図ってきました。前回の富士ラウンドでブレーキが厳しく、レースの折り返しからブレーキの性能低下によるラップタイムの落ち込みが大きいという問題が起きていました。今回フロントに大型の対向4ポットキャリパーを装着してきました。次に前後のバンパーをクーパーS用のバンパーからJCW用のバンパーへ換装して空力のアップデートを行いました。このJCWのエアロによりラップタイムが3秒早くなります。と言いたい所ですが、そんな訳がある訳ありません。すみません、要は格好が良いので交換してきました。クルマのドレスアップに拘るがABE MOTORSなので・・・ でも格好イーでしょ。。。 こんな所もMINIチャレンジの楽しみ方です。
#36号車 上が今回から投入の大型ブレーキシステム 下がJCW用フロントバンパーです。もてぎはブレーキに厳しいサーキットなのです(涙)
7月2日土曜日 予選
予選日は気温36℃と非常に暑く真夏のような天候の中13時にスタート。路面温度も60℃を超えドライバー、マシン、タイヤ、ブレーキ等の全てが厳しい状態。出来るだけ早めの周回でベストラップを出して決勝に向けてタイヤを温存する作戦で挑みました。スタート前に#57号車JCWの天田選手は2分14秒台が目標と話をしていました。一方の#36号車の田中選手は6月の事前テストで記録した2分29秒3を上回るタイムを目標に、2台のマシンはコースインをしていきます。JCWクラス#19号車がコースイン後に数週でピットイン。マシントラブルの為ピットガレージ内でトラブルの修復にあたりタイムを計測出来ませんでした。#9号車の平田選手もトラブルに見舞われ、ピット内に留まる時間が長く、思うようにタイムが伸びません。そんな状況の中、天田選手は6週目に2分14秒942のタイムを記録し、JCWクラスのトップタイム! しかし予選残り時間3分のタイミングで、#9号車平田選手がコースイン。時間的にタイムアタック出来るのは1周です。チームスタッフ全員で#57号車がポールを取れるように祈る気持ちでモニターを見ていました。今までにない緊張感でした。そして平田選手のラストアタックは2分15秒214となり、なんと#57号車 TEAM ABE MOTORS F56 JCWの天田選手は2ラウンド目にして初のポールポジションを獲得しました。予想以上の活躍にチームは大いに盛り上がりました。クーパーSクラスの#36号車 田中選手は2分33秒756の5番手タイムとなりました。
タイミングモニター上でJCWクラスのトップタイムに! 初のポールポジションを獲得しました。 ↓ ↓ ↓
見事ポールポジションを獲得しました。
7月3日日曜日 決勝
決勝レース1(第5戦)前日の予選日よりは過ごしやすいというものの、やはり暑いです! 今回の第5戦はTEAM ABE MOTORSレース参戦以来初のポールポジションからのスタート。スターティンググリッド上の#57号車の天田選手の元には沢山の方に激励に来て頂きました。ありがとうございます。ドライバーの天田選手の緊張もMAX! 見守るチームスタッフも緊張する中、いよいよスタートです。全車一斉にスタート11時9分、各車一斉にスタート。#57号車は抜群のスタートを決めトップで第1コーナーに向かいます。チームスタッフ、応援のお客様からも歓声が上がり盛り上がります。2番手は平田選手、3番手に木村選手というオーダーでレースは進みます。オープニングラップで天田選手は2番手の平田選手から強烈なプッシュを受けますが、何とか首位をキープしながらの走行。頑張れ!天田選手!! ところがトップ3台の差が縮まったヘアピンコーナーで平田選手のリヤに木村選手がわずかに接触。平田選手がスピンをしてしまいます。平田選手はコース復帰しましたが、大きく遅れてしまいました。#57号車天田選手はなんとか後続を抑えて、オープニングラップをトップで戻ってきました。予想以上の走りに大興奮です。きっとマシンをドライブしている天田選手の心臓はバクバクなんでしょうね!
その後粘りの走りをみせていた#57号車ですが2週目に、2番手を走行している木村選手にパスをされてしまいました。その後天田選手もトップの木村選手を追走しましたが及ばず、木村選手がトップチェッカーで優勝。天田選手は自己最上位となる2位でフィニッシュをしました。今シーズンのベストリザルトです!
一方の#36号車クーパーSクラスの田中選手は、5番グリッドからのスタート。予選からエンジンとミッションの熱害によるパフォーマンス低下に悩みながらも、粘りの走りで無事5位完走を果たしました。クーパーSクラスは面野選手がトップチェッカーを受け。初優勝となりました。おめでとうございます。
今シーズンのベストリザルトとなる2位表彰台を獲得した、JCW#57号車 天田選手です! おめでとうございます!
決勝レース2(第6戦)
決勝レース2に向けて、マシンに乗り込む天田選手
今大会も沢山のお客様に応援に来て頂きました。ありがとうございます。
さて第6戦は午後2時スタート予定。気温も31.5℃と午前中のレースよりは気温が下がりました。ただ気になるのは空模様なんです。スマートフォンでずっと雨雲レーダーをチェックしていたのですが、2時過ぎから雨が降る予報なのです・・・ JCWクラスのタイヤは通常晴れの場合、溝の無いスリックタイヤで走りますが、雨となるとスリックタイヤでの走行は困難な為、溝のあるレインタイヤに付替えなければなりません。スターティンググリッドに着いているタイミングで雲行きが怪しくなり、ポツポツと雨粒が落ちてきました。雨がまだ少ない為JCWクラスは全車スリックタイヤでスタートします。天候に不安を抱えながらのスタートとなります。#57号車は2番グリッドからのスタート。クーパーSクラスの#36号車田中選手は5番グリッドからスタートとなります。
2時4分決勝レース2がスタート! 木村選手が少しスタートで出遅れ、平田選手がトップで1コーナーへ。その後方に#57号車天田選手と続きます。終盤雨が強くなりチームはレインタイヤの交換も考えましたが、20分のスプリントレースでのピットイン+タイヤ交換のタイムロスは大きい為、スリックタイヤのままレースを進めます。ウェット路面で難しドライビングとなりましたが、天田選手は何とか3位でチェッカーを受けました。
一方のクーパーSクラス#36号車田中選手は5番グリッドからスタート。終盤ブレーキの性能も落ち苦しいレースとなりましたが、こちらも難しい路面の中、ひとつポジションを上げて、4位でチェッカーを受けました。
さて次戦は9月24日~25日 岡山県の岡山国際サーキットで開催されます。ドライバーはJCWクラス#57号車は小平選手にスイッチ。クーパーSクラス#36号車は引き続き田中選手がドライブします。今大会も2台揃って2レース完走を果たしました。今シーズンは開幕から全6戦で、2台共に完走しています。特にJCWクラスで全戦完走しているのは#57号車のみとなります。残り2大会、4戦ありますが、#57号車、#36号車共に完走出来るようにチーム一丸となって戦って参ります。そして今回2位表彰台を獲得する事が出来ました。1位表彰台はまだ遠いかなと思いますが、来年のどこかで表彰台の一番高い所に上がれたら良いなと思っています。今後もTEAM ABEMOTORSの応援を宜しくお願い致します。