EV i3泥縄生活スタート 2
生来そうなのですけれど、行動してからどうすれば良いかを考えるタイプです。ですから、i3が来てから【泥縄】式にEVについて学んでいます。昨年の12月以降、人生で一番真面目に勉強していると自負します。
ところで、前回の小欄でわがi3のニックネームを披露させていただきました。デザインのユニークさから命名させていただいたのですが、ユーモラスとも言えるフロントビューとサイドビューは大きく異なると思っています。前回掲載しました居間のオブジェとは全く異なるボディシェイプ。なんと表現するか・・・。子供の頃に神奈川県の丹沢山塊の山懐にあった野趣満載の料理屋さんの名物が猪鍋。看板に牙を剥くそれは大きな雄の猪が描かれていた。i3のサイドビューは、その猪に似ている、と感じているのはボクだけでしょうか?猪が怒った際に背中の毛が立っているように見えませんか?個人的な見解ですのでご容赦ください。
さて、昨年末から今に至るまで雨天の日が少ないでが、何日か雨天がありました。翌日にボディをチェックすると発見があったのです。<雨の翌日でもボディがあまり汚れていない>。納車の際に担当のセールスマンKさんがボディコーティングもしてありますから綺麗でしょうと言っていたので、そのせいかなと思っていたのですが、リヤに回ってチェックしてみるとウエット路面を走行して巻き上げたスプラッシュによる汚れが殆どなかったのです。これは、ボディのデザインによるものではないだろうかと考えたのです。ciccioのシェイプがなせる術なのではないか(リヤの写真は、雨天の翌日に撮影しました)。でも、ボクにはその確証が全くない。
そこで、空力の魔術師に聞くことにしたのです。そう、日本を代表するレーシングカーデザイナーの由良拓也さんに雨天翌日のボディの汚れについて連絡してみると返ってきたメッセージが「i3の空力は相当研究されていると思います。まず、床下がフラットなので乱流が少なくて、しかもタイヤのトレッド幅が細いから路面の水の巻き上げ自体が少ないことが大きいのです」と。これまた、泥縄的な「へーっ」でした。凡人には見えない空気の流れが見える空力の魔術師、由良さんにお墨付きをもらってciccioの凄さが加わった。i3は、ハッチバックタイプだから、リヤワイパーを装備しているのですが、雨天走行中にリヤウインドウが汚れ、後ろが見得なくなってワイパーを使ったという記憶がございません。そう、乱流が発生していないのです。(由良さんの受け売り100%)
先日、YouTubeでi3の製造工程が見ることができる約40分の映像を発見してじっくりと見させていただきました。走行するための機能は全てドライブモジュールというアルミのシャシーに積まれ、その上に炭素繊維強化プラスチック(CFRP)=カーボン製のライフモジュールという、ボディ、キャビンが載せられている。ドライブモジュールには、前後のサスペンションと後部にモーター、ギヤ、インバーターなどのパワーコントロールユニットがあり、前後のサスペンションの間、キャビンの真下のフレームにバッテリーが収められている。全てがアルミ素材。そしてフレームの下面は真っ平ら。これまで乗ってきたBMWの3シリーズとは異なってエンジンからの排気管は当然無く、触媒もプロペラシャフトも何も無い。由良さんに教えられてからi3の下を覗き込んだら、本当に平でした。
アクセルを踏み込むと音もなくパワーが立ち上がって、その様は猪突猛進そのもの。高速道路で横に並んだスポーティカーがこちらを意識していた様子だったので、ちょっと踏み込んで瞬く間に差をつけてあげました。慌てて追いついてきたけれど、ダッシュでは負けないぜ!とニンマリ。しかし、しかしですよ、猪は急には止まれないのですが、うちのciccioはアクセルを戻した瞬間に確実に減速し、なおかつ回生ブレーキで電気を発生させてくれるではありませんか。そんなことを考えつつ再びサイドビューを見る。すると猪というよりも弾丸のようにも見えてきたからあら不思議。これは欲目でしょうか。多分そうです。製造工程のYouTubeを見ていて、シンプルな構造だなと思いました。それもそのはず、内燃期間の自動車と比べてEVの部品点数は約40%少ない。シンプルなはずです。だって、内燃機関はエンジンには約1万点の部品で成り立っている。それがEVには無い、排気管も、複雑なギヤボックスもATのトルクコンバーターも無い。先日BS放送のニュースワイド番組でEVは、近代工業の花形である自動車メーカーを中心とした社会的な構造に劇的な変化をもたらすと報じていた。ciccioよお前は、ボクのクルマ生活様式を変えるだけでなく、社会全体を変えるものすごい力を秘めているのか。恐るべしEV。